サブスクの解約率とは?チャーンレート3%と10%で売上の天井が変わる理由

サブスク記事

サブスクを始めたい人や、継続課金の仕組みに興味がある人向けに、解約率・チャーンレート・LTVの関係を数字で整理します。
「契約者が増えれば売上も増え続ける」と考えてしまう失敗を防ぎ、どの数字を見ればよいか判断できるようになります。

サブスクは、契約者が増えれば自動的に売上が積み上がる仕組みではありません。

結論から言うと、毎月の新規契約数が同じでも、解約率が高いと顧客数は途中で伸びにくくなります。

たとえば、毎月100人が新しく契約する場合、月間解約率が10%なら顧客数は約1,000人付近で増えにくくなります。
一方、解約率が3%なら約3,333人付近まで増える余地があります。

この違いを理解すると、サブスクの売上を見るときに「何人売れたか」だけでは足りない理由が分かります。

チャーンレートとは?サブスクの解約率を表す数字

チャーンレートとは、一定期間にどれくらいの顧客が解約したかを示す割合です。

たとえば、月初に100人の契約者がいて、その月に5人が解約した場合、単純化すると月間チャーンレートは5%です。

サブスクでは、新しい顧客を獲得しても、同時に既存顧客が解約します。

そのため、見るべきなのは新規契約数だけではありません。

基本的には、

新規顧客数 − 解約顧客数

で、実際にどれだけ顧客が増えたかを考えます。

ここが、買い切り型の商品とサブスクの大きな違いです。

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解約率10%なら、なぜ約1,000人で成長しにくくなるのか

分かりやすく、毎月100人が新しく契約するサービスを考えます。

条件は次のとおりです。

  • 毎月の新規契約:100人
  • 月間解約率:10%

顧客数が100人なら、約10人が解約します。

500人なら、約50人。

900人なら、約90人です。

そして顧客数が1,000人になると、

1,000人 × 10% = 100人

になります。

毎月100人が新しく入る一方で、約100人が辞める状態です。

つまり、顧客数はそれ以上増えにくくなります。

これは「1,000人で突然止まる」という意味ではありません。

新規獲得数と解約率が毎月ほぼ同じ条件で続いた場合、理論上はその水準へ近づいていくという考え方です。

解約率3%なら、約3,333人まで伸びる余地がある

次に、新規契約数は同じ100人のまま、解約率だけ3%にします。

顧客1,000人なら、解約は約30人です。

新規100人に対して30人が解約するため、まだ約70人増えます。

2,000人なら約60人が解約し、約40人増えます。

3,000人なら約90人が解約するので、まだ少し増えます。

そして約3,333人になると、

3,333人 × 3% ≒ 100人

となります。

新規100人と解約約100人が、ほぼ同じになります。

比較すると次のとおりです。

項目解約率10%解約率3%
毎月の新規契約100人100人
顧客1,000人時の解約約100人約30人
理論上の顧客数の目安約1,000人約3,333人
成長余地小さくなりやすい大きくなりやすい

重要なのは、新規獲得力が同じでも、解約率の違いだけで事業規模の上限が大きく変わることです。

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LTVとチャーンレートの違いと関係

チャーンレートと一緒によく出てくる言葉がLTVです。

LTVは、簡単に言えば1人の顧客が取引期間全体でもたらす価値を表す考え方です。

月額1,000円の商品を例にすると、

1か月で解約されれば売上は1,000円。

12か月続けば12,000円です。

つまり、

解約が減る
→ 利用期間が長くなる
→ LTVが伸びやすくなる

という関係があります。

チャーンレートは「どれくらい辞めるか」。

LTVは「1人の顧客から、どれくらいの価値が生まれるか」。

役割は違いますが、サブスクでは強くつながっています。

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サブスクが伸びないときに確認したい4つの判断基準

売上が伸びないと、「もっと集客しよう」と考えがちです。

もちろん新規顧客は必要です。

ただし、サブスクでは集客だけでは判断できません。

確認したいのは次の4点です。

1. 毎月何人が新しく契約しているか

最初に見るのは新規契約数です。

新規が増えていなければ、そもそも顧客数は伸びにくくなります。

ただし、この数字だけでは不十分です。

2. 毎月何人が解約しているか

契約者が増えるほど、解約する人数も増える傾向があります。

割合だけでなく、実際の解約人数も確認すると分かりやすくなります。

3. 解約率が上がっていないか

顧客数が増えていても、解約率が高くなれば成長は鈍ります。

とくに新規獲得数を増やしているのに顧客数が伸びない場合は、ここを確認します。

4. 継続する理由があるか

数字だけ見ても、原因までは分かりません。

なぜ顧客が続けているのか。

なぜ辞めているのか。

この理由を確認することが改善につながります。

サブスクが向いているケースと向いていないケース

サブスクに向いているのは、継続して価値を提供できる商品やサービスです。

たとえば、定期的に利用するサービス、継続的に更新される情報、毎月使う機能などです。

一方で、継続理由が弱い商品は解約率が高くなりやすくなります。

向いているケース向いていないケース
毎月使う理由がある一度使えば十分
継続すると価値が増える続けても変化が少ない
定期的な更新がある更新内容がほとんどない
利用が生活や業務に組み込まれる忘れられやすい
解約理由を改善しやすい解約理由が商品構造そのもの

重要なのは、「月額にできるか」ではありません。

顧客が翌月もお金を払う理由があるかです。

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サブスクでよくある失敗は「新規獲得だけを見る」こと

サブスクでありがちな失敗は、契約数が増えているだけで順調だと判断してしまうことです。

たとえば、毎月100人の新規顧客を獲得できても、解約人数が80人、90人と増えていけば、実際に増える人数は小さくなります。

広告費や営業工数を増やして新規顧客を集め続けても、解約が減らなければ負担だけが大きくなることがあります。

そのため、売上が伸びないときは、

「集客が足りないのか」

だけではなく、

「既存顧客が残っているか」

も同時に見ることが大切です。

サブスク開始前に確認したいチェックリスト

これからサブスクを始める場合は、次の点を確認すると判断しやすくなります。

  • 毎月利用する理由があるか
  • 解約理由を把握できる仕組みがあるか
  • 継続率を定期的に確認できるか
  • 新規契約数と解約数を分けて管理できるか
  • 継続することで顧客のメリットが増えるか
  • 顧客が使い方に迷わないか
  • 長く利用しても価値が薄れないか

すべて満たしていなければ始められない、という意味ではありません。

ただし、チェックが少ないほど、月額課金にしただけでは継続しにくい可能性があります。

最初から完璧に作るより、実際の解約理由を確認しながら改善する方が現実的です。

まとめ

サブスクでは、新規顧客数だけでなく、チャーンレートを見ることが重要です。

毎月100人の新規契約があっても、月間解約率が10%なら顧客数は約1,000人付近で増えにくくなります。

一方、解約率が3%なら約3,333人付近まで伸びる余地があります。

見るべき判断基準は、

新規契約数、解約人数、解約率、継続する理由

の4つです。

まずは、自分の商品やサービスで、

「毎月何人入って、何人辞めているか」

を確認するところから始めると、サブスクの状態が見えやすくなります。

サブスクそのものが向いているか迷っている場合は、次の記事も参考になります。

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